朝9時 いつものように事務所のパソコンに向かって仕事をしていると、事務所からは横眼で視角に入る勝手口から、『荷物』で~す!!とクロネコさんの声 みかん箱の倍はある荷物、宛名は私『海潮園 中島美水 様』と書かれて 送り主は、私の頭の中には保存していないお名前 住所は岡山、段ボールの上面からは、高級ブドウ ピオーネの商品パッケージ そのパッケージの箱が4箱丁寧な梱包で送られてきました。
宛名は私・・・しかし送り主のお名前には記憶が無く・・・
そんな時は、旅館の予約台帳システムで送り状に書いてある電話番号やら、お名前やらで検索してみるが、ヒットしませんでした。
10時チェックアウトが終わり、どなたからのこの嬉しすぎるプレゼントは送られてきたのかとモヤモヤを解決するがごとく、送り状に書かれてあるお電話番号にお電話をいたしました。
『大変ご立派なブドウを、しかも沢山・・・』などとお礼の会話を進めつつ、思い出しました。
昨年お越し頂いたお客様で、その際もご自分でブドウを作っておられるとの事で高級シャインマスカットを1箱持ってきてくださったのですが、その際『スタッフさん皆さんには少なすぎるね~ また送るわ~』とおっしゃってお帰りになられましたそのお客様でした。
お電話口の口調はコッテコテの岡山弁で、1度お越しになっただけのお客様でしたが何か懐かしくおばあちゃんとお話しているような気持ちにさせられました。
そしてお電話での会話の中で『そこには、神様がいるからね~』と印象的なお言葉をいただきました。
その言葉により、当館海潮園が何かに守られている様なありがたい気持ちになりました。
送り主も特定され、お礼も伝え荷造り紐をハサミで解き 1段目と2段目の間に ピンクと黄色のメモが入っておりました。メモ紙も1枚はピオーネのシールのツルツルとした台紙 1枚は地域の回覧板でよく回ってくる情報紙の裏に『そのせつは・・・。必死で作ったじまん(?)のぶどうです。ご賞味くださいませ。貴女が先にドク味してくださいね。アハハハ』そしてもう1枚は『お客様にではなく従業員の方々で!!ですよオ』飾られた言葉や文字の使用はないこのメモ書きかっこいいなって思いました。 ご自分の身体を動かし丹精込めて作られたご立派なぶどうありがたくいただきます。
そういえば、私が幼いころから実家の両親等はこの時期になると、遠く離れた親戚、お世話になっている人などに鳥取の名産の梨を送っておりました。
旅館に嫁に来てからも、大女将も同じようにこの時期は天満屋さんの外商さんを通じて送っておりました。
お歳暮でもお中元でもなく、土地の美味しいものを離れた知人に送るといる文化 とても心の通じる素晴らしい事であると再確認もさせていただきました。
さあ!! そろそろ梨送らねば。